
「表紙は決まったけど、商品ページの順番はどう決めればいい?」
「情報をたくさん詰め込んだのに、なんとなくごちゃごちゃして見える。」
初めてカタログを作るとき、「何を載せるか」は決まっていても、「どの順番で見せるか」「1ページにどれくらい情報を入れるか」で迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、表紙・導入ページ・商品掲載ページ・巻末情報の役割や、見やすい掲載順の考え方を解説します
カタログ構成とは?情報を見やすく並べる設計の本質

カタログ構成の本質は「ページ順」と「情報の優先順位」の決定
カタログ制作における「構成」とは、「掲載する情報をどの順番で、どのページに、どのくらいの量で配置するか」を決める工程です。
構成が整っていればその後のデザイン作業もスムーズに進みます。印刷寸前になって、社内から「ページを追加したい」「商品の順番を変えたい」などと言われて戸惑う事態も防げます。
カタログの用途や目的によって重視すべき構成は変わる
カタログは、その用途──つまり「どこで、何のために使うか」で、見せる順番や情報の優先度が変わります。
目的を無理に一つに絞る必要はありません。複数ある場合も、「メインの用途」と「サブの用途」を分けて考えると、構成の方向性が定まりやすくなります。
| 用途 | 構成で重視するポイント |
| 営業用資料 | 主力商品の訴求力・比較しやすさ・問合せ先 |
| 展示会で配布 | 表紙のインパクト・注力商品の見せ方 |
| 新商品の紹介 | 特長の説明・従来品との比較・価格・発売時期 |
| 既存顧客向け配布 | 仕様の詳細・型番一覧・バリエーション比較 |
パンフレットとの違いは「比較・検討のしやすさ」を重視する点
カタログとパンフレットでは、目的と読者の使い方が異なります。
パンフレットはブランドや企業の魅力を伝えられるので、会社案内採用活動に向いています。一方カタログは、商品ないし製品を比較・選定するための、実務的な資料です。商談・展示会・店頭などで配布し、問い合わせや受注のきっかけになるものです。
ストーリー性が大事なパンフレットに対し、比較・検討のしやすさを重視することが、カタログ構成の核心です。
パンフレットの基礎知識は「パンフレット印刷の価格ガイド|相場から用紙・加工の選び方、格安印刷会社まで」で解説しています。
カタログの基本構成は「表紙・導入・商品ページ・巻末」で考える

では、カタログの基本構成とはどんなものなのでしょうか。全体を4つのブロックに分けて、次のような役割ごとに整理しておくのをおすすめします。
■表紙:何のカタログかを一目で伝える工夫
ブランド名、商品カテゴリ、対象読者が一目で伝わるデザインにします。
デザイン性だけでなく、営業担当が手渡したときに内容を説明しやすいことも重要です。
■導入ブロック:選ばれる理由や商品ラインアップの全体像を示す
冒頭に「このカタログに何が載っているか」を示すページを入れましょう。読者が全体像を把握しやすくなります。例えば以下のような情報が一般的です。
- 会社・ブランドの強み
- 商品ラインアップの全体像
- 用途別・カテゴリ別の目次
■商品掲載ブロック:比較しやすい統一フォーマットで情報をそろえる
「多くの情報が同じフォーマットで整然と並んでいる」のが、使いやすいカタログの基本です。
商品掲載ページでは、写真、商品名、特長、仕様、価格、型番などを一定のルールで配置してください。商品ごとに情報量や見せ方がバラバラだと、読む人の検討意欲を削ぎ、機会損失につながってしまいます。
■巻末ブロック:問い合わせ先・会社情報・注意事項をまとめる
最後に、問い合わせ先、注文方法、会社情報、注意事項、索引などを掲載します。
営業資料として使う場合、「次の行動につながる情報」を明確にしておくと、問い合わせや受注などの成果につながりやすくなります。
見やすいカタログ構成にするための4つのコツ

テカタログ制作に慣れていない企業は、「管理番号順・部署別」という社内都合で並べてしまいがちです。しかしそれでは、読む人が探しやすいカタログとはいえません。
コツ① 読者の探し方(用途・カテゴリ・価格など)に合わせて並べる
例えば、以下は読者の「探し方」に合わせた並べ方の例です。
・ 用途別:「屋内用」「屋外用」など使うシーンで
・ カテゴリ別:商品の種類・素材・機能で
・ 価格帯:予算ベースで選ぶ人向けに低価格→高価格の順で
・ 課題別:「コスト削減向け」「スペース節約向け」など悩み起点で
どの並べ方が最適かは、業種や扱う商材などによっても異なります。複数の切り口を採用して、より多角的に比較検討しやすくするのも良いでしょう。
コツ② 商品点数が多い場合はカテゴリ分けやインデックスを明確にする
商品点数が多いカタログでは、営業担当も読者も「目的の商品が見つからないこと」に最もストレスを感じます。
各カテゴリの最初に扉ページを入れたり、ページの端を色分けしてどのカテゴリか一目でわかるようにしたりといった方法が効果的です。情報量を減らすのではなく、探す負荷を下げる工夫を心がけましょう。
コツ③ 重要商品・主力商品は埋もれない目立つ位置に配置する
新商品、主力商品、高単価商品などは、冒頭ページやカテゴリ先頭の大きめの枠を確保しましょう。
優先度が高くない商品は小さめのコマにまとめると、全体のバランスがすっきり見え、重要商品が自然に目に入りやすくなります。
コツ④ 比較・検討される商品は同じフォーマット(レイアウト)で見せる
同シリーズのサイズバリエーションや複数の派生製品などがある商品は、写真サイズ・スペック・価格などを一式そろえたフォーマット(=ワイヤーフレーム図)を用意するとイメージしやすいです。
例えば下図のように、商品ページに必要な情報とその配置の標準形を決めておくと、 読者の「ここにあるはず」という予測を裏切りません。
<ワイヤーフレーム図サンプル>

レイアウトの実践的なコツについては、【売上直結】カタログレイアウト5原則|外注費を無駄にしない視線誘導・導線設計の記事も参考にしてください。
カタログ構成の作成でよくある5つの失敗と回避策

最後に、カタログ制作に慣れない企業でよく見られる失敗を紹介し、その回避策を説明します。
失敗①「特定の部署から情報が上がらず、構成作業が進まない」
「営業部の情報はそろったのに、製造部からのスペックシートが来ない」。
このような状況では部分的な構成しか作れず、後から大幅な差し替えが発生します。制作前に関係部門の責任者を集めたプロジェクトキックオフ会議を設け、部署ごとに「何を・いつまでに・誰が出すか」をExcelなどで一覧資料にしたうえで、締切を合意しておくと良いでしょう。
失敗②「各部門の担当者が掲載の優先順位を譲らず、構成が決まらない」
「主力商品はどれか、新商品を前に出すか既存品を優先するか」。
こちらもキックオフ会議で掲載優先順の決定権を持つ人を明確にしておきます。現場や上長レベルでは結論が出ないのであれば、早めに経営判断議題に上げるようにしてください。
失敗③「デザイン発注後に社内から未確定情報の修正が入る」
掲載商品リストが固まる前に制作会社へ発注すると、修正対応でレイアウトが崩れ、追加費用と時間が発生します。
制作スケジュールに「商品確定→構成承認→デザイン発注」の順番を明記し、前の工程が終わるまで次に進まないのが原則です。
やむを得ず印刷後に正誤表を入れるケースもありますが、これはあくまでも最終手段です。
失敗④「担当者が退職し、過去の構成の意図がわからなくなる」
問題は前任者の退職ではありません。制作に関する資料が社内に残されていないことです。
優先度の判断根拠や編集会議の議事録など資料の形で残しておくと、次回の改訂作業がゼロスタートになりません。
失敗⑤「他社カタログを真似しすぎて、自社に合わない形になった」
他社のカタログをそのまま参考にすると、その企業の営業戦略やターゲットに最適化された内容になります。
参考にするのは「見やすさ」の視点に留め、構成はあくまでも自社の方針に沿って調整しましょう。
【すぐ使える】カタログ制作キックオフ会議の確認・決定事項リスト

第4章のような失敗を起こさないために、制作に入る前に関係者が一度集まり、以下の項目を確認・決定しておきましょう。
■目的・前提
- カタログの目的・用途(誰が、何のために使うか)
- 仕様(ページ数見込み・判型)
- 総予算
■掲載商品
- 掲載商品リストの確定日
- 構成・内容の最終承認者
- 主力商品・新商品の優先順
- 各部署の提出担当者・提出期限
■基本構成
- カテゴリの分け方・並べ方
- 写真撮影仕様
- 型番・商品仕様表記ルール
- 価格表記ルール
制作スケジュール
- 【厳守】商品確定→構成承認→デザイン発注のプロセス
- 入稿/納品日
巻末情報
- 問い合わせ先・注文方法の担当確認
これらのうち空白のまま進んだ項目が、後から構成作業を止める原因になります。
なお初めてカタログを作るなら、「カタログ制作を外注する前に決める7つのこと|費用や失敗しない進め方を解説」の記事もおすすめです。
まとめ:読者が「比較・検討しやすい順番」をカタログ構成の起点に

カタログ構成は、「誰が・何のために使うか」を決めることから始まります。
まずは最終章のチェックリストで、空欄になりそうな項目に印をつけてみてください。そこが、今回の構成で最初に手を打つべき場所です。
構成にお悩みのときは、下のリンクテキストから日広へお気軽にご相談ください。