
「社内マニュアルを電子化して、ペーパーレス化を進めたい」
「紙のカタログをWebサイトでも見られるようにしたいけど、ただPDFを置くだけじゃ物足りない…」
このような課題をお持ちの際に強力な選択肢となるのが「デジタルブック(電子ブック)」です。
しかし、いざ制作を考え始めると、「費用はどれくらい?」「どうやって進めればいいの?」といった疑問が次々と浮かんでくるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、デジタルブック制作の基本から、多くの方が気になる費用相場、具体的な制作の進め方、そして失敗しないためのポイントまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
そもそもデジタルブックとは?PDFとの決定的な違い

デジタルブックとは、パソコンやスマートフォン上で、まるで本物の本や雑誌のようにページをパラパラとめくれる形式の電子コンテンツのことです。Webブックや電子カタログとも呼ばれます。
「それなら、PDFと何が違うの?」と思われる方も多いでしょう。両者には明確な違いがあり、デジタルブックにはPDFにはない多くのメリットがあります。
項目 | デジタルブック | |
閲覧方法 | Webブラウザで閲覧(専用アプリ不要) | プラグインや専用ビューアが必要な場合がある |
ページめくり | パラパラめくれる直感的な操作感 | スクロールまたはページ送りでの表示 |
表現力 | 動画・音声・リンクの埋め込みが容易 | リンクの埋め込みは可能だが、動画・音声は困難 |
アクセス解析 | ページ毎の閲覧数や滞在時間などを詳細に分析可能 | 基本的に不可(ダウンロード数のみ計測できる場合がある) |
共有・拡散 | URLを共有するだけで誰でもすぐに閲覧できる | ファイルをダウンロードする必要があり、共有に手間がかかる |
このように、デジタルブックは「見せ方」と「データ活用」の面でPDFより遥かに優れており、マーケティングツールとしての価値が非常に高いのが特徴です。
【料金一覧】デジタルブック制作の費用相場

デジタルブックの制作費用は、「制作方法」と「ページ数」、「搭載する機能」によって大きく変わります。主に2つの制作方法があり、それぞれに費用感が異なります。
パターン①:専用ツールを契約し、自社で制作する場合
ご自身でPDFなどの元データを用意し、クラウド型の作成ツールを使ってデジタルブック化する方法です。
- 初期費用: 0円 ~ 50,000円程度
- 月額費用: 5,000円 ~ 30,000円程度
- こんな方におすすめ:
◦ 頻繁にデジタルブックを作成・更新する
◦ コストをできるだけ抑えたい
◦ 簡単な操作なら自社で対応できる
パターン②:制作会社に依頼する場合
企画から制作まで、専門の会社に依頼する方法です。高品質なものを手間なく作成できます。
- 初期費用(基本料金): 30,000円 ~ 100,000円程度
- ページ単価: 500円 ~ 2,000円/1ページ
- 料金シミュレーション(A4・20ページの場合)
- 基本料金5万円 + (ページ単価1,000円 × 20ページ) = 70,000円~
- こんな方におすすめ:
- デザインや機能にこだわりたい
- 制作にかける社内リソースがない
- 初回のみ、またはたまにしか制作しない
※動画の埋め込みや独自のカスタマイズを行う場合は、別途オプション料金がかかります。
デジタルブック制作の基本的な進め方【5ステップ】

デジタルブック制作は、一般的に以下の流れで進めます。
手順①:目的とターゲットを明確にする
「誰に、何を伝えて、どうなってほしいのか」を最初に定義します。例えば、「既存顧客に新商品の魅力を動画で伝え、購入サイトへ誘導する」といった目的を明確にすることで、必要な機能やデザインの方向性が決まります。
手順②:元となる原稿・素材を準備する
デジタルブックの元データとなるPDFや、使用する画像、テキスト原稿などを準備します。既存のカタログやパンフレットの印刷用データ(Adobe InDesignなど)があれば、スムーズに進行できます。
手順③:制作方法を選ぶ(ツール or 制作会社)
前述の費用相場や、自社のスキル、かけられる手間などを考慮し、「自社で作るか」「プロに依頼するか」を決定します。
手順④:デジタルブックの作成・編集作業 【ツールの場合】
準備したPDFをツールにアップロードし、リンク設定や動画の埋め込みなどを行います。 【制作会社の場合】: 担当者と打ち合わせを行い、デザインの確認や校正作業を進めます。
手順⑤:公開と効果測定
完成したデジタルブックをサーバーにアップロードし、WebサイトやメールマガジンなどでURLを告知します。公開後は、アクセス解析ツールで閲覧状況を分析し、コンテンツの改善やマーケティング戦略に活かします。
知っておきたい!デジタルブックのメリットと注意点

最後に、デジタルブックを導入するメリットと、知っておくべき注意点を整理します。
5つの大きなメリット
- コスト削減: 印刷費・郵送費・保管費が不要になり、大幅なコストカットが可能です。
- 表現力が豊か: 動画や音声、外部サイトへのリンクを埋め込め、ユーザーの理解度と満足度を高めます。
- マーケティングに活用できる: 「どのページが人気か」「どのリンクがクリックされたか」をデータで分析し、顧客インサイトを把握できます。
- 共有・拡散が簡単: URLひとつで瞬時に共有でき、SNSなどでの拡散も期待できます。
- 修正・更新が容易: 内容に変更があっても、データを差し替えるだけで常に最新の状態を保てます。
3つの注意点(デメリット)
- ネット環境が必須: オフラインの環境では閲覧することができません。
- デジタル機器が苦手な層には不向き: ターゲット層によっては、紙媒体の方が有効な場合があります。
- 一覧性に欠ける: パラパラと全体を素早く見渡す、といった用途では紙媒体に軍配が上がります。
まとめ:目的に合わせて最適なデジタルブックを制作しよう

デジタルブックは、紙媒体の「読む楽しさ」とデジタルコンテンツの「機能性・分析力」を兼ね備えた、非常に強力なマーケティングツールです。
重要なのは、「何のためにデジタルブックを作るのか」という目的を明確にし、それに合った制作方法と機能を選ぶことです。まずは、既存のパンフレットやマニュアルをデジタル化することから始めてみてはいかがでしょうか。その利便性と効果に、きっと驚くはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
弊社ではカタログ・パンフレットの制作を行っております。
詳しくは下記リンクより確認でき、資料ダウンロードもできますので、のぞいてみてください!